医療安全管理の講習(RCA研修) 日本発逆輸入の手法
RCAとは、何か好ましくない出来事が起きた場合、その原因を探る手法です。製造業では特性要因図(あるいはフィッシュボーンチャート)と呼ばれる図を作 成しながら、製品の不具合の原因を探す手法として長く活用されています。VA-RCAは、この特性要因図での分析を、医療の場面で応用するために、より具 体的な方法にしたものです。(より詳しくいえば、特性要因図には、解析用と管理用の2種類が存在します。RCAで利用されるのは、この解析用です。)
金沢大学では、2月14日に、滋賀医科大の坂口美佐先生を迎えて、VA-RCA(Veterans Affairs - Root Cause Analysis )(米退役軍人病院版根本原因分析)の研修会を、附属病院医療安全管理部の主催で行いました。金沢大学附属病院をはじめ、近隣の国立・私立大学病院などか ら27人の方が参加され、3時間にわたって実際にRCAの手法を使い、習得する研修が行われました。参加された方には、RCAの経験者も始めての方もいらっしゃいましたが、楽しく、そして真剣にRCAの実習に取り組んでいただきました。
ところで、特性要因図は、もともと東京大学工学部の石川馨教授が1950年代に考案したものです。これが日本の産業界で普及し、品質管理に貢献し、そして海外でも利用されるに至りました。そのような特性要因図を用いた分析が、アメリカで医療に特化する形でより具体化されて、VA-RCAという形になり、再び日本に入ってきているのです。舶来の新しい手法であるかのように見られているのですが、実際は日本の高度成長を地道に支えてきた日本で開発された手法なのです。
今回、研修会の講師としてお招きした坂口美佐先生は、滋賀医科大学の医療安全管理部の講師でいらっしゃいます。私の前任地であった京都大学がある京都市と滋賀医科大学は電車ですぐの距離で、また坂口先生は私の大学時代の先輩です。そのようなご縁で研修の講師をお願いしましたところ、引き受けてくださいました。長瀬は、チューターとして、坂口先生のサポートをしましたが、他の先生が教えるやり方を見るのは、教え方の参考になりました。
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